ブッダの誕生をめぐる伝説はこの「誕生偈」にかぎらず、後世になるほど潤色がエスカレートしてゆき、仏典にはかれが生まれた瞬間、「大地が嵐に翻弄(ほんろう)される小舟のようにゆれ動き、雲ひとつない空から栴檀(せんだん)の香りをはなつ雨が降り注ぎ、森のあちこちで季節でもない花が咲き狂った」という天変地異の描写が並ぶことになりました。
●平野純・著『怖い仏教』(小学館新書)を一部抜粋のうえ再構成
ブッダの誕生をめぐる伝説はこの「誕生偈」にかぎらず、後世になるほど潤色がエスカレートしてゆき、仏典にはかれが生まれた瞬間、「大地が嵐に翻弄(ほんろう)される小舟のようにゆれ動き、雲ひとつない空から栴檀(せんだん)の香りをはなつ雨が降り注ぎ、森のあちこちで季節でもない花が咲き狂った」という天変地異の描写が並ぶことになりました。
●平野純・著『怖い仏教』(小学館新書)を一部抜粋のうえ再構成