国内

コロナにまつわるデマ発信 「正義感」こそが危うい側面も

正義感にかられての発信やRTは危険

正義感にかられての発信やRTは危険

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、様々なデマがネット上に広まっている。デマの拡散によって、甚大な被害も起きている。デマを発信することはないと安心してはいけない。拡散するだけでも罪に問われる可能性があるのだ。ネットトラブルに詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんが、デマの実態と見抜き方について解説する。

 * * *
「26~27度のお湯が感染防止に効く」
「花崗岩から出る紫外線は殺菌力があり感染防止になる」
「納豆が感染防止に効果がある」

 皆さんも、このような新型コロナウイルス関連のデマを見かけたことがあるだろう。中には、実際に騙されてしまったという方もいるかもしれない。

 デマには、「◯◯が新型コロナウイルス感染予防に効く」「感染者は公式発表と違い◯◯人いる」「(本当はいないのに)感染者がいる」「感染者は◯◯さん」など断定的に伝えるパターンが多い。感染を恐れるあまりに、確認が不十分でも怪しい情報に飛びついてしまったり、疑心暗鬼になって誤った情報を広めてしまう例が多いのだ。

 最近では、「4月1日にロックダウン(都市封鎖)する」というデマが拡散された。これらには「政府関係の確かな情報筋から情報が入った」「民放各社にも連絡が入った」など、もっともらしい情報源があるとされていた。3月末頃からTwitterやLINE上でチェーンメールのように広く出回ったため、スーパーには食料品の備蓄を買いに行く人が殺到するはめに。あまりの混乱に、30日には菅義偉官房長官が会見で否定する事態となった。

 デマによって現実に被害も出ている。たとえば高松市のスーパーでは、関係者が感染したというデマが拡散されてしまった。「会長夫妻がダイヤモンド・プリンセス号を降りて香川県に戻ってきたところ感染が確認された」というデマが広がった結果、系列の7店のうち6店では前年比で1割売上が上がったのに対して、デマを流された店舗だけは10~15%ほど売上減となったのだ。

◆世界でも広がるデマの拡散と被害

 新型コロナウイルスに関するデマは日本だけで広がっているのではない。Twitter、Facebook、WhatsAppやWeChatなど様々なSNSを通じて、世界中で広がっている。

 イランでは、「アルコールが感染予防に有効」というデマが広まり、密造酒を飲んだ2000人以上がメタノール中毒に陥り、なんと200人以上が死亡している。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン