ライフ

長寿を巡る数字 “早食いは短命”や“出産は20才より30才”など

食事や飲み物は健康にどんな影響を与える?

 健康の「基準」は時に曖昧だ。たとえば、「もっと運動したら」と言われても、5分歩けばいいのか、1時間走らなきゃいけないのか。健康食の納豆だって、3日に1パックでいいのか、毎食食べるべきなのか。本誌・女性セブンは健康を左右する「数値」を厳密に叩き出した東西の研究をリサーチ。あなたの数字は、長生きか、それとも早死にか――。

◆出産は20才より30才の方が長生きする

 厚生労働省の発表によると、2018年の国内の平均初産年齢は30.7才。

 ヨーロッパの国々でも初産の平均年齢は30才を超えており、出産の高齢化は世界的な傾向になっている。そんな中、「女性は子供を持つ年齢が遅い方が長生きする」という、驚きの研究結果が発表された。医療ジャーナリストの室井一辰さんが解説する。

「論文では、『20才で子供を産んだ女性より、30才で出産した女性の方が長生きする』とされています。統計的な分析のため医学的な理由はわかりませんが、若くして子供を持つと生活に苦労し、健康的な生活ができないといった環境的な要因が推測されます。

 女性も社会で活躍する現代では、30才になれば経済的にも余裕があり、生活基盤がしっかりしているケースが多い。そのため、長生きすると考えられます」

 30年ほど前は、30才以上の初産は「高齢出産」といわれ、母体にリスクがあると懸念されていた。社会の変化によって寿命の常識も変わった例の1つだろう。

◆毎日、コップ一杯のフルーツジュースを飲む人は早死に

 糖分が多い甘いジュースが体に悪いということは、誰もが知っている。しかし、100%果汁のフルーツジュースなら安心だと思っていないだろうか。

 米エモリー大学が発表した研究によると、果汁100%のフルーツジュースを含む甘味飲料を1日におよそコップ1杯分(約355ml)飲む習慣がある人は、死亡率が24%も上がったという。秋葉原駅クリニックの佐々木欧さんは「カロリーの高さ」を指摘する。

「1日の総摂取カロリーに対し、甘い飲み物が占める割合が多いほど死亡率は上がります。カロリーだけを見ると、実はコーラよりアップルジュースの方が高いんです。もちろん、果物にはビタミンなどの栄養も含まれるので、摂取するのは悪いことではありません。ですが、生のままなら1個で充分なりんごを、ジュースにすると2~3個分くらい簡単に飲めてしまい、結果、果糖の過剰摂取になるのが問題です」

 研究では、甘味飲料の摂取は1日にコップ半分程度に抑えることを推奨している。

◆10g食べることに動脈硬化のリスク減

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン