「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出されるBMI(ボディ・マス・インデックス)は国際的に用いられる体格指数だが、肥満の判定基準は国によって異なる。日本肥満学会が定めた基準では、18.5未満が「低体重」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」だ。
健診ではBMIの上昇が気になる人が多いだろうが、実際には「急に下がる」ほうが危険だ。秋津医院院長の秋津壽男医師が警鐘を鳴らす。
「毎年徐々にBMIが上がっていた人が、とくにダイエットをしたわけでもないのに急激に下がったら、糖尿病の疑いがあります。
糖尿病が急に発症し、急激に悪化した時は、摂取した栄養分が尿として排出されてしまうため、たくさん食べても体重が減っていく。放置すると、嘔吐や昏倒などの症状を起こし緊急入院になるケースもある。減量に取り組んだ覚えがないにもかかわらずBMIが1年で3下がれば、糖尿病を疑って内科を受診してほしい」
他にはバセドウ病の可能性も考えられる。
「バセドウ病は甲状腺ホルモンが暴走している状態で、新陳代謝が異常に高くなり、食べても食べても痩せていくといった症状がみられます。合わせて脈が速くなる、汗をかく、手が震える、眠れないなどの症状があれば、疑いが強くなる」(秋津医師)