かつては子供が遊ぶものだったテレビゲームも、当然のように大人が楽しむものとなっている昨今。さらには、健康増進にも役立つとして、ゲームをプレーする高齢者も増えているというのだ。
遊び、運動、学習など日常的な脳活動の研究だけでなく、介護予防事業、教育産業、アミューズメント産業などとの共同研究にも多く携わっている、公立諏訪東京理科大学教授で脳科学者の篠原菊紀さんはこう話す。
「テレビゲームは言うまでもなく、楽しくなるようにできています。複数人で対戦、チーム戦を行うものは、さらに好奇心を刺激し興奮します。この“おもしろい!”と感じることが重要なのです。
脳の中の大脳基底核に認知機能にかかわる線条体という部位があり、楽しく、やる気に満ちているとこの部分の活性が高くなることから、おもしろがって行う活動が認知機能改善に役立つのではないかといわれています。動物実験ですが、快感が伴わないとリハビリ(機能改善訓練)の効果がなくなるという結果も出ています。
つまり機能改善のために筋トレで筋肉をつけるだけでは意味がなく、脳が楽しい、やる気を感じることでリハビリ効果が出るわけです。高齢になり、生活の中のワクワクが減ることで認知機能低下に拍車がかかることもありえる。若い世代が考える以上に、高齢者には“快感のサポート”が必要なのです」
そこで、外出自粛が続く今、家で元気に過ごすために高齢ビギナーにもおすすめのゲームソフトを紹介する。
●『太鼓の達人Nintendo Switchば~じょん!』(Nintendo Switch)
パッケージ版・ダウンロード版6710円/バンダイナムコエンターテインメント
全70曲以上の収録曲。バチに見立てたコントローラーJoyーConを振って太鼓演奏。
●『フィットボクシング』(Nintendo Switch)パッケージ版・ダウンロード版6380円/イマジニア
人気の洋楽曲に合わせ、ゲーム内のインストラクターと一緒に体を動かすゲーム感覚のエクササイズ!