開幕の見通しが全く立たなくなったプロ野球。当初は4月24日開幕を目指していたが、新型コロナの収束が読めず、6~7月開幕もあり得る。シーズン開催に漕ぎつけたとしても、大幅な「短縮」を余儀なくされる見通しだ。通常ならシーズン143試合だが、野球協約に定められた選手の“参稼報酬期間”は11月30日までのため、7月開幕なら90試合あたりが現実的な試合数ではないかとみられている。そうなると大きな影響を受けるのが個人記録だ。
「当然ながら、投手なら勝ち星や奪三振、打者であれば本塁打、打点など、積み重ねていくタイプの数字は“過去最低水準”となるでしょう。『8勝で最多勝』『20本で本塁打王』の可能性もある」(在阪球団元スカウト)
これまでの“最少の最多勝”は1998年(シーズン135試合)の西口文也(西武)らの13勝、同じく本塁打王では1957年(同130試合)の青田昇(大洋)らの22本だった。
「通常の日程ならオールスターまでが80~85試合程度だから、イメージとしては『前半戦の成績=シーズン成績』となる。昨年でいえば、前半戦終了時のホームラン王争いは、セは巨人・坂本勇人(31)が25本(80試合)、パは西武・山川穂高(28)が29本(82試合)でトップだった。ハーラーダービーだと、セは巨人の山口俊(32)ら、パはソフトバンクの千賀滉大(27)らが9勝で並んでいた。このあたりでタイトル争いになるのではないか」(同前)