人との接触をこれまでの7~8割減にと呼びかけられ、非常事態宣言も出され、生活に必要な最低限の外出をのぞき、家に籠もることが多くなっている。レジャーを楽しむ機会がなくなり、生活の楽しみが失われてストレスを感じやすくなっている。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師は、こういうときこそ、いつもとはちょっと違う映画を楽しむことをすすめている。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、劇場公開の代わりに配信で公開している作品など、鎌田医師がおすすめ映画を紹介する。
* * *
新型コロナウイルスの感染拡大で、社会が縮み上がっている。コンサートやイベントの中止、花見の自粛、Jリーグ公式戦も延期された。そして、ついに東京オリンピック・パラリンピックも1年の延期となった。
感染拡大を防ぐためには必要な措置だと思う。しかし、音楽、演劇、映画、スポーツ、食といった“楽しみ”が日常から削られてしまう弊害は決して少なくない。心に余裕がなくなり、トゲトゲといら立って、新型コロナ陽性者を非難したりする風潮も、ここから生まれるように感じる。
こんなときこそ、楽しむ心を忘れないようにしたいと思い、今回はあえて映画を紹介しようと思う。もともとぼくはハリウッドの大型作品よりも、きらっと光る小品が好きだ。
◆4人のキュートな老映画人が主役のドラマ風ドキュメンタリー