スポーツ

皐月賞は「人気薄のディープ産駒」が激走する、と考えてみた

無観客でも熱いレースになることは間違いない

 牡馬クラシック第一弾・皐月賞。今年は実に5頭の無敗馬を含めた激突となるだけにファンの注目度も大きい。競馬ライターの東田和美氏が考察した。

 * * *
 昨年12月に2歳GⅠを勝った2頭、サリオスとコントレイルに加え、弥生賞を勝った評判馬サトノフラッグとの「3強」と言われているが、すんなりと決まるのだろうか。

 近年「3強」といわれたのが2016年。きさらぎ賞から直行だったルメール騎乗の3戦3勝サトノダイヤモンドが2.7倍の1番人気。デビュー2戦目で朝日杯FSを制したM・デムーロ騎乗のリオンディーズが2.8倍の2番人気。弥生賞まで3連勝の川田騎乗マカヒキが3.7倍で3番人気。4番人気以下は単勝16倍以上だった。

 リオンディーズこそ屈腱炎で早く引退したが、ディープ産駒2頭はその後クラシックホースとなっている。4番人気4着のエアスピネルはダービー4着、菊花賞3着で古馬になってからGⅢを2勝。5番人気8着のロードクロノスは秋に京成杯AH、2年後にスワンSを勝っている。その他2018年の宝塚記念を勝ったミッキーロケット(13着)、昨年京都大賞典を勝ったドレッドノータス(15着)、今年のダイヤモンドSを単勝325倍の16番人気で勝ったミライヘノツバサなんかも出ていた(12着)。

 しかしこのレース、勝ったのは8番人気のディープ産駒ディーマジェスティだった。未勝利脱出は3戦目、次のホープフルSは出走取消、一息入れた共同通信杯の勝利は6番人気ということもあり、ややフロック視されていたのかもしれない。

 このレース、マカヒキは2着、サトノダイヤモンドは3着と結果的にディープ産駒が上位を独占。他のディープ産駒では6番人気マウントロブソンが人気通りの6着、7番人気アドマイヤダイオウが9着だったが、抽選をくぐり抜けて出走にこぎつけた15番人気のウムブルフが10着に踏ん張った。

 皐月賞はディープ産駒より、ステイゴールド系のほうがより良績を残しているとの指摘もある。ステイ自体はディープ産駒と同じ2勝だが、オルフェーヴル産駒のエポカドーロも勝っているぞ、というわけだ。だが、ステイ(オルフェーヴル)産駒は2、3着が一度もない。一方、ディープ産駒は2着3回3着4回。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン