牡馬クラシック第一弾・皐月賞。今年は実に5頭の無敗馬を含めた激突となるだけにファンの注目度も大きい。競馬ライターの東田和美氏が考察した。
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昨年12月に2歳GⅠを勝った2頭、サリオスとコントレイルに加え、弥生賞を勝った評判馬サトノフラッグとの「3強」と言われているが、すんなりと決まるのだろうか。
近年「3強」といわれたのが2016年。きさらぎ賞から直行だったルメール騎乗の3戦3勝サトノダイヤモンドが2.7倍の1番人気。デビュー2戦目で朝日杯FSを制したM・デムーロ騎乗のリオンディーズが2.8倍の2番人気。弥生賞まで3連勝の川田騎乗マカヒキが3.7倍で3番人気。4番人気以下は単勝16倍以上だった。
リオンディーズこそ屈腱炎で早く引退したが、ディープ産駒2頭はその後クラシックホースとなっている。4番人気4着のエアスピネルはダービー4着、菊花賞3着で古馬になってからGⅢを2勝。5番人気8着のロードクロノスは秋に京成杯AH、2年後にスワンSを勝っている。その他2018年の宝塚記念を勝ったミッキーロケット(13着)、昨年京都大賞典を勝ったドレッドノータス(15着)、今年のダイヤモンドSを単勝325倍の16番人気で勝ったミライヘノツバサなんかも出ていた(12着)。
しかしこのレース、勝ったのは8番人気のディープ産駒ディーマジェスティだった。未勝利脱出は3戦目、次のホープフルSは出走取消、一息入れた共同通信杯の勝利は6番人気ということもあり、ややフロック視されていたのかもしれない。
このレース、マカヒキは2着、サトノダイヤモンドは3着と結果的にディープ産駒が上位を独占。他のディープ産駒では6番人気マウントロブソンが人気通りの6着、7番人気アドマイヤダイオウが9着だったが、抽選をくぐり抜けて出走にこぎつけた15番人気のウムブルフが10着に踏ん張った。
皐月賞はディープ産駒より、ステイゴールド系のほうがより良績を残しているとの指摘もある。ステイ自体はディープ産駒と同じ2勝だが、オルフェーヴル産駒のエポカドーロも勝っているぞ、というわけだ。だが、ステイ(オルフェーヴル)産駒は2、3着が一度もない。一方、ディープ産駒は2着3回3着4回。