4月26日、日本プロ野球界最年長の阪神・福留孝介が43歳の誕生日を迎えた。今年終了時点での満年齢で福留に続くのは、42歳の中日・山井大介、41歳のヤクルト・五十嵐亮太、阪神・能見篤史、広島・石原慶幸、40歳のヤクルト・石川雅規、西武・松坂大輔、楽天・久保裕也、渡辺直人、ロッテ・細川亨、阪神・藤川球児の計11人が40代となる。
野球担当記者は次のように話す。
「20年前くらいまでは30歳になればベテランと呼ばれていましたし、30代後半で不調になれば、すぐに『引退』という文字がスポーツ紙に踊った。最近は1年活躍しなくても、まだチャンスが与えられますし、随分と40歳前後の選手が生きやすい時代になったと感じます」(以下同)
昭和の名選手は30代後半になって1年成績が落ちると即引退するケースが多く、中には例年と変わらない成績を残していてもユニフォームを脱ぐこともあった。
巨人V9戦士を例に挙げてみよう。土井正三は36歳の1978年にレギュラーでダイヤモンドグラブ賞を獲得し、リーグ最多犠打を記録。打率も2割8分5厘と自身3番目の数字を残したにもかかわらず、球団の説得もあってコーチに転身した。高田繁も35歳の1980年、打撃は不調で1割台に落ち込んだが、リーグ最多犠打に輝くなど、まだまだチームに必要な存在だったが、身を引いた。
同じ年、40歳の王貞治も後半不調に陥り、打率は2割3分6厘まで下がったものの、ホームラン30本を放っており、来季も4番として期待されながらも、現役を退いた。