新型コロナ対策で目立つ小百合子池都知事のパフォーマンス。自民党都連最高顧問の深谷隆司氏(84)はこれをどのように見ているのか。
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国民が大きな不安に陥っているなか、最も必要なことは首相が先頭に立って敏速な対応を打ち出すことだ。
小池百合子・東京都知事は五輪開催の可能性のあるうちは東京のイメージ低下を恐れて新型ウイルスにほとんど指示を出さなかったが、延期が決まるや制度上不可能な『都市のロックダウン』を喧伝した。早く緊急事態宣言を出すよう何度も官邸に要求、そのたびに記者会見を開いた。政府を抵抗勢力に見立てて世論に訴える、まさに「劇場型政治」でヒロイン役を演じた。政府より対応が早いという印象を与えるのに成功した。
そのやり方は機を見るに敏で、今回も達者というほかない。その言行はあくまで国と比べて、ということに終始しているが。
政府は感染防止だけでなく、経済活動や国民の生活を維持することを考えなければいけない。それに対して都知事は都民の命を守る感染対策に集中して取り組む役割で、やるべきことがはっきりしている。その分、わかりやすい主張ができる。
しかし、経緯を振り返ると、東京の対応は必ずしも素早かったわけではない。感染拡大は3月20~22日の3連休が転換点だったと言われる。このとき小池都知事は外出自粛など何も訴えていなかった。