となれば、抽選をくぐりぬけたクロフネ産駒で母の父ダイワメジャーというボンオムトゥックを買わないわけにはいかない。今年は全勝2頭を含め3勝馬が7頭もいるので、勝ち負けまでは厳しいかもしれないが、前走アーリントンカップでは2着とコンマ1秒差。なんとか一角に食い込めないものか。
近年GⅠへの騎乗が少なくなった田中勝春騎手だが、2年ぶりとなった昨年のマイルCSでは10番人気のマイスタイルを4着に持ってくるなど存在感を見せた。2度のGⅠ勝ちは7番人気と11番人気、2着11回の内訳は1,2番人気が1回ずつで9回は3番人気以下。3着8回もすべて人気以上の着順で、うち二桁人気が2回。有力馬への騎乗依頼が少ないといえばそれまでだが、昨年1年間の平均でも着順が人気を上回っている。前回GⅠで連対したのは2013年のこのレース。その時のインパルスヒーローもクロフネ産駒だった。
田中勝騎手はクロフネが勝った2001年には単勝109倍の12番人気だったサマーキャンドルを3着に持ってきている。このレースで3番人気に推されながら17着に敗れたキタサンチャンネルの鞍上はデビュー6年目の高橋亮騎手。この後ダービーにも参戦するが16着に終わり、それが騎手として最後のGⅠとなった。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。