奇しくもコロナ禍で活況をなすドラマの再放送。視聴者からすると、「もっと見たい名作があるの、なぜやらないのか」と疑問に思うこともあるだろう。もちろん、そこには各々複雑な事情があり、局は頭を悩ませている。
昨年11月に沢尻エリカが違法薬物で逮捕され、撮影中だったNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の配役が変更されたことは記憶に新しい。こうしたキャストの不祥事は、当然ながら再放送にも影響を与える。
「逮捕の一件で、沢尻さんの出演するドラマは再放送が絶望的になったといわれています。とくに『1リットルの涙』(2005年・フジテレビ系 最高視聴率25.8%)は高視聴率をマークした名作なので、封印されてしまうのは局としても惜しいはず」(テレビ誌記者)
「恋愛ドラマの金字塔」と評されながら、久しく再放送されていないのが、松嶋菜々子主演の『やまとなでしこ』(2000年・フジテレビ系 最高視聴率34.2%)だ。
“玉の輿”を目論むCAが、本当の恋を見つけるまでを描いたラブコメで、松嶋の代表作とも言われるが、これも出演者の不祥事でお蔵入り状態。
「主要キャストに、2009年に違法薬物で逮捕された押尾学がいるためです。後に押尾と結婚した矢田亜希子(2009年に離婚)も出演していますが、彼女にとって“消したい過去”だとすれば、再放送は望まないでしょう」(同前)