お小言がいつの間にか暴言になってしまう、延々と説教をしてしまうという人は、意識を子供に向けるといい。

「30分以上も説教し続けているようなときは、たいていが自分の感情をコントロールするための“デトックス”になっている。目の前にいるわが子の顔をよく見てください。愛おしく思う気持ちを思い出して、冷静になれます」

 それでも、どうしてもカッとなってしまうこともあるだろう。「自分は悪い親だ」などと絶望すれば、あなたの恐怖や焦りは余計に膨らむ。わが子に真摯に向き合い、本当の気持ちを伝えてみてほしい。

「“叩いてごめんね、痛かったね。お母さんが怒りすぎちゃった。〇〇ちゃんが悪いんじゃなくて、お母さんの問題だからね”と謝りましょう。“あなたは悪くない”“私はあなたを大切に思っている”“カッとなって人を傷つけることは間違いだ”と伝えて。きちんと話せば、幼くても理解できます。ちゃんと伝えてあげないと、子供が自分を肯定できないまま育つため、将来、人の顔色ばかりをうかがうようになってしまう」

 ストレスや不安の逃げ道をつくっておくことも必要だ。

「家から出られないなら、子供から見えない場所で、クッションなど柔らかいものを投げるのも1つの手段。児童相談所に連絡すると“しばらく様子を見て”と言われ、すぐに対応してもらえないこともある。その場合は、自治体の保健センター、子育て支援の窓口やNPOなどに相談するのがいい。保健師などが相談に乗ってくれます。

 プロに助けを求めることに抵抗があるなら、SNSでつぶやいたり、友人に電話やLINEで吐き出したりしてもいい。ひとりで抱え込むことだけは避けて」

 もしあなたが一線を越えそうなら、すべきことはがまんではない。ここに記した対処法を試してみてほしい。

※女性セブン2020年6月4日号

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