自身、かつては水泳インストラクターの道に限界を感じ、一路フィットネスの本場アメリカへ。だが帰国後にフィジカルとメンタル両面を指導できるトレーナーとして信頼を獲得するには、歳月を要したとか。

「本場で理論も学んだし、きっと引く手数多だと思いきや、一時的にクライアントがついても、成果が出ずに皆さん辞めていくんです。私は最新の運動理論を提案したはずで、サボったのは貴方でしょ? なのになぜ私がクビになるのかと、ずっと納得できませんでした。

 そこで勉強し始めたのが行動変容論です。健康心理士の資格を取り、指導に生かすうちに、成果が格段に上がるようになりました。人間には命令されたい人とそうでない人がいて、特に続けられるかどうかはモチベーション次第なんです」

 本書では「編集者編」から「地方都市の営業マン編」や「農家編」まで、各章に3~10名の「運動嫌い」が登場。座談会形式で赤裸々なトークが展開するが、興味深いのは専ら聞き役に徹し、相手をいつの間にかその気にさせてしまう、著者の聞き上手っぷりだ。

「これはクライアント中心療法といいます。相手が私と話すうちに問題に気づき、解決方法を見出すのが一番いい。私はそのお手伝いや助言をするだけなんです。その根底には『過去と他人は変えられない』という考えがあります。

 トレーナーから命令され、監視されるタイプのジムもありますが、大抵は逃げ出したくなるはずです。私はクライアントと死ぬまで一緒にいたいんですよ。そのためにも『私が貴方を変えるんじゃない、貴方が貴方自身を変えるんです』という姿勢は、本書でも一貫しています」

◆外出自粛時の活動低下は「入院」同然

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン