NHK朝ドラ『べっぴんさん』などに主演し、どちらかというと、控えめでおとなしい女性を演じることの多かった芳根京子(23歳)。ここ最近、女優として今までのイメージとは違う新境地を開拓している。コラムニストのペリー荻野さんが“進化した芳根京子“について解説する。
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6日にスタートしたWOWOWの連続ドラマW『大江戸グレートジャーニー~ザ・お伊勢参り~』。映画『超高!!参勤交代』の土橋章宏脚本、本木克英監督の作品と聞けば、大いに笑える時代劇というのは予想した通りだが、ここで注目したいのは、「さらに進化した芳根京子」である。
物語は、金なし運なし人徳なしのダメ男、土壇場の辰五郎(丸山隆平)が、ぼんくらな借金取り(加藤諒)と「相手の生皮をはぐ」という恐ろしい殺し屋(山本耕史)に追われながら、家出小僧と白犬と道連れになってお伊勢参りを目指すというもの。
ここで芳根京子は、川に身投げしようとしたところを辰五郎に助けられたワケアリ美女・沙夜役だ。家族連れに見せかけた方が怪しまれないと、辰五郎は沙夜を嫁役にスカウトする。一話はここまでだったが、予告を見る限り、この沙夜はたいへんな女らしい。いつもオドオドと、何かというと「死んでおわびします…」と言い出すが、いったん酒が入ると豹変。「さわんじゃねーよ!!」と暴れだす。殺し屋相手にも「さあ、どうなんだい!?」と啖呵を切る威勢のよさ。こんな芳根京子に誰がした?
芳根京子といえば、朝ドラ『花子とアン』で強き母蓮子(仲間由紀恵)の娘富士子、廃部寸前の合唱部を舞台にしたドラマ『表参道高校合唱部!』の女子高校生、主演した朝ドラ『べっぴんさん』でも、子供服ビジネスできまじめに奮闘するヒロイン、そして月9の『海月姫』では、おさげに眼鏡、化粧っ気ゼロでクラゲの絵ばかり描いているクラゲオタクと、いつもまつ毛に憂いをたたえ、半歩引っ込んでるような役が多かった。