「無風」と見られていた東京都知事選(7月5日投開票)に降って湧いたのが再選確実とされる小池百合子・都知事(67)の「学歴詐称騒動」だ。渦中の証拠資料を公開する──。
突風はカイロから吹いてきた。小池氏の出馬表明をひかえた6月8日、エジプトのカイロ大学が「小池百合子氏が1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する。卒業証書はカイロ大学の正式な手続きにより発行された」と声明を発表し、東京のエジプト大使館がフェイスブックで公表したのだ。
何が起きているのか。発端は5月29日に刊行されたノンフィクション作家・石井妙子氏による『女帝 小池百合子』(文藝春秋刊)。都知事になるまでの小池氏の半生を追った内容である。
その著書の中で石井氏は、カイロ留学時代の小池氏と「同居していた」という日本人女性の証言をもとに、「カイロ大学卒業」という小池氏の経歴に詐称の疑いがあると指摘し、卒業証書にも疑問を呈した。
それに対してカイロ大学が、「カイロ大学及びカイロ大学卒業生への名誉毀損であり、看過することができない」と声明を出したのである。
つまりは卒業証書が“本物なのか”という真贋論争なのだが、肝心の現物は作者の石井氏も見ていないし、都議会で野党に提出を求められても小池氏は提出を拒んでいる。理由は「これまで何度も公表してきた」から。
その画像を本誌は持っている。小池氏は若手議員時代に本誌に「ミニスカートの国会報告」を連載しており、その誌面で公開したものだ。