コロナ禍により延期されていたプロ野球が、いよいよ開幕した。待ちに待った野球シーズンの到来。優勝の行方とともにファンが最も関心を寄せるのが、千葉ロッテマリーンズのスーパールーキー・佐々木朗希の動向だろう。
投手としての器だけなら大谷翔平以上と言われる逸材は、プロの舞台でどんな投球を見せてくれるのか。
マリーンズ・井口資仁監督は、佐々木の長所を「スケールの大きさ」と評価する。
「昨年のドラフトで(佐々木)朗希を指名したのは、豪快な野球と言われるパ・リーグのチーム。緻密なセ・リーグ球団の指名は(もう一人のドラフトの目玉)奥川恭伸投手(東京ヤクルト)に集まった。そのことが物語っていると思います」
才能の片鱗は、2月の石垣島キャンプ初日から垣間見られた。圧巻は練習仕上げのキャッチボール。投球フォームの力感は4、5割程度だったが、球速は優に140キロオーバー。多くの評論家が「投げることに関して直す点がない」と口を揃える実力は本物だった。
注目は佐々木がいつ一軍デビューを果たすのか。登板までに、どのようなステップを踏む必要があるのか、球団は一切、明らかにしていない。ただ、井口監督は、「(佐々木の育成を一任している)吉井理人投手コーチからゴーサインが出たら起用する」と公言しているだけに、そう遅くない時期に一軍マウンドに立つ姿を見られることだろう。