昨年4月、都内の閑静な住宅街に新築された3階建ての一戸建てがある。外壁はコンクリートの打ちっ放しで、外からは表札も郵便ポストも見えない。それゆえに、玄関前の防犯カメラの存在感が際立つ。訪れる者どころか仰ぎ見る者すら拒むようなその無機質な家の所有者は、歌舞伎俳優の市川猿翁(80才)だ。
土地の広さは約250平方メートルで建物は300平方メートル超。相場で3億円は下らない新邸だ。隠居名を襲名して早8年、傘寿を迎えるなかで、終の棲家として大豪邸を建てたのだろうか。
「昨年の夏だったかな、引っ越しのご挨拶に来たかたはいましたが、猿翁さんではありませんでした。猿翁さんを見かけたことは一度もありませんね」
と語るのは、近隣住民。誰が挨拶に来たのかと聞けば、
「息子の香川照之さん(54才)ですよ。だいぶ年下のおきれいな女性と一緒にお2人でね。再婚されたのかなという印象で、女性は半歩後ろで楚々とした雰囲気で立っていたのを覚えています。昔は、向こう三軒両隣と言ったけれど、そういった風習を大事にしているしっかりとしたお2人だなと思いましたね」(近隣住民)
香川は1995年に国際線の客室乗務員だったA子さんと結婚し、2004年に長男、その後、長女にも恵まれた。長男の團子くん(16才)とともに、香川が市川中車を襲名して梨園の世界に入ったのは2011年のことだった。
「それがA子さんの大きな負担になりました。彼女は梨園とは無縁な人。團子くんの梨園入りには賛成だったが、香川さんの梨園入りには反対でした。それをよそに、香川さんはA子さんに事後報告で梨園入り。歌舞伎役者の妻の仕事は多岐にわたり、心労も絶えない。『私にこんな仕打ちをする人が、一門のことを考えてやっていけるとは思えない』とショックを受けていたのをいまでも覚えています。この頃から徐々に2人の関係には亀裂が入っていったのです」(梨園関係者)
21年間連れ添った夫婦は2年の別居の末、2016年に離婚。2人の子供は妻が育てることになった。その後に香川が親しくなったのが、銀座のクラブでホステスとして働く女性、B子さん。2018年9月には、香川の自宅に足繁く通うB子さんの姿が報じられている。
ただ、件の新築の豪邸については、梨園関係者の間でも知る人は少ない。