芸能

オール巨人「M-1優勝時の漫才を超えるコンビが出てきてほしい」

オール巨人が「M-1」の意義を語る(時事通信フォト)

 2000年代以降、数々の売れっ子芸人を輩出してきた漫才師No.1を決める大会『M-1グランプリ』。長年にわたり審査員を務めてきたオール巨人(68)が、その功績とM-1以後のお笑いについて語った。

 * * *
 M-1が始まって以降、僕がいちばん感じた変化は、漫才師の地位が向上したことです。ひと昔前だと、役者やミュージシャンや文化人がおると、芸人はいちばん下に見られている雰囲気がありました。でも、今はリスペクトされているのを感じます。M-1の審査員になってからは、なおのこと、その変化を感じますね。

 ただ、その審査員も、もうええかなと思ってるんです。近年は、審査員が審査されているような風潮があるでしょう。実際、大変なんです。最終決戦で3組中1組選ぶときも、自分だけちゃうかったらどうしよう……って思いますもん。2017年、とろサーモンが優勝したとき、僕が最初に和牛を選んで、そのあと4人でとろサーモンが続いたんですよ。正直、焦りましたね(笑)。そうしたら最後の2人、松本(人志)君と上沼(恵美子)さんも和牛に入れたので、ホッとしました。名誉ある敗退とも言われていました。

 あとは、もう時代が変わりました。M-1に出ていた人たち、第5世代から第7世代と言われる人たちに任せた方がいいと思うんです。今の若手の方がセンスありますもん。そこもM-1の功績でしょうね。競争原理を持ち込むと、そのジャンルは一気に飛躍します。もう、僕が言ってあげられることなんてないですよ。

 アドバイスをする役目は、中川家あたりが中心になっていけばいいと思っています。そうやな、それでも僕らが言ってあげられることがあるとしたら、芸人である前に、よき人間でありなさい、舞台を大事にしなさい、ということくらいかな。浮気くらいは芸の肥やしやから……ええと言いたいところですが、時代を考えたらNGでしょうね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン