お笑いコンビ・EXITの兼近大樹が、コメンテーターとしてのワードセンスで注目を集めている。ド派手なピンクヘアの“チャラ男芸人”として活躍する一方、的確かつ鋭い発言力を持ち合わせていることには、憧れを公言しているピース・又吉直樹からの影響もあるのではないだろうか。
5月17日に放送されたフジテレビ系の情報番組『ワイドナショー』で、相方りんたろー。なしのピンで初出演した兼近。ダウンタウンの松本人志ら大物芸能人を前にしても物怖じせず、若者言葉を駆使して自らの意見をハッキリと述べる姿が視聴者の心を惹きつけた。
例えば検察庁法改正案に抗議するツイッターデモについて、同番組で準レギュラーとして活躍するタレントの指原莉乃が「(勉強せずに)たった1人が言ってることを信じて書いてる人もいるんじゃないかな」と発言。これを受けて兼近は次のように忌憚なく語っている。
「ムズイんですけど、やっぱ勉強しないと参加したらいけないのが政治っていうわけじゃなくて、誰でも発言したり批判したりすることは自由だと思うんですね。(中略)きゃりーぱみゅぱみゅさんがツイートして叩かれて、それを見た若者たちが『あ、やっぱり政治に参加したらこういう嫌な思いするんだな』って衰退していくのが一番ダリぃっすね」
その後も同番組に出演し、歯に衣着せぬ物言いで視聴者を魅了。6月21日の放送回では、河井克行前法務大臣と妻の案里議員が逮捕された事件について、「そもそも普通に生きてたらお金を他人に渡さねーじゃん? なんで陣中見舞いで金渡すんだよ、みたいな」「それが普通になっている政治状況があたおか(頭がおかしい)過ぎるだろって思いました」とズバリ指摘し、スタジオがざわついた。
軽いノリの“チャラ男キャラ”とのギャップも相まって、ワードセンス抜群の兼近の発言は放送されるたびに大きな反響を呼んでいる。SNSでも「地頭の良さを感じる」「ホントいい人だよね」「好感持てました」「賢すぎる!」と好評だ。とはいえ、芸風からは想像もつかないような高学歴のお笑い芸人が数多くいるなか、彼はいわゆるエリートとは反対の人生を歩んできている。