足取りは軽やかだが

 誰もが危機感を抱くなか、現場の空気が緩むことはなかった。

「沢田さんは、相談したり、打ち合わせたりする前に、口をつぐんでじっと考える。その様子に周囲の緊張感は高まっていく。ただ、その空気がいい結果を生んでいるのも事実。沢田さんの演技は非常に繊細で、約10年という役者としてのブランクをまったく感じさせません」(前出・映画会社関係者)

 関係者全員が並々ならぬ意識で取り組んできた撮影は7月にクランクアップを迎える。

 緊張感のある仕事の合間にも普段通りの私生活を送りながら挑み続けた沢田。そんな彼を支えたのは妻の田中裕子(65才)だ。

「糖尿病を患う夫に神経を尖らせないわけにはいかない。でも、田中さんは、あくまで自然体にふるまっていたようです。あれだけ名の知れた夫婦ですが、電車で移動することも、毎日のように近所に買い出しにいくことも普通に行うようにしていた。さすがにコロナを気にして移動は車だったようですが…。今回は、演技について田中さんが沢田さんにアドバイスをすることもあったそうで、そうした会話も沢田さんを支えていたに違いありません」(テレビ局関係者)

 撮影中も、夫婦で近所のスーパーへ出かける様子がたびたび見られていた。最近、沢田の気持ちに変化が表れているという。

「沢田さんができる範囲で宣伝にも協力したいという姿勢になっているとか。ひとりでも多くの人に広めたいという思いがあるのだと思います」(前出・映画会社関係者)

 映画は来年公開される予定だ。

※女性セブン2020年7月23日号

志村けんさんの代わり演じるが、無理に似せることはなかったという

健康に気をつかっているのか、買い物は野菜ばかり

志村けんさん急逝から3か月

関連記事

トピックス

連ドラの主演を2クール連続で務める松本若菜
【まさに“代打の女神さま”】松本若菜、“別の女優が急きょ降板”で10月ドラマで2クール連続主演 『西園寺さん』も企画段階では違う大物女優が主演の予定だった
女性セブン
史上最速優勝を果たした大の里(時事通信フォト)
【角界の世代交代】史上最速優勝の大の里に包囲網 最大のライバルはたたき上げの平戸海、日体大の同級生だった阿武剋・旭海雄・石崎らにも注目
週刊ポスト
33年ぶりに唐沢寿明が鈴木保奈美と共演する
【地上波ドラマでは『愛という名のもとに』以来33年ぶり】唐沢寿明、2025年1月期で4年ぶり民放連ドラ主演、共演は鈴木保奈美 テレ朝は大きな期待
女性セブン
一時は通常の食事がとれないほどだったという(7月、岐阜市。時事通信フォト)
宮内庁の来年度予算概算要求「医療環境の整備等」が約1.5倍に増額 “大腸ビデオスコープ”への予算計上で再燃する紀子さまの胃腸への不安
女性セブン
事件現場となったアパート
《東大阪・中高生3人誘拐》「事件の夜、女の子の怒鳴り声が」咳止めの市販薬を80錠使用して急性薬物中毒に…逮捕された男のアパートで目撃された“黒髪の女子学生“
NEWSポストセブン
NHKの山内泉アナ
《極秘結婚していたNHK山内泉アナ》ギャップ感あふれるボーイッシュ私服は約9000円のオシャレブランド お相手は慶応同級生…大学時代から培った「ビビットな感性」
NEWSポストセブン
不同意わいせつ容疑で書類送検された山口晋衆院議員(Facebookより)
《不同意わいせつ容疑で書類送検》自民・山口晋議員、エレベーター内キス目撃した20代女性の母親に「ガス会社の社員」を名乗った理由
NEWSポストセブン
長澤まさみ
松本潤、野田秀樹氏の舞台で共演する長澤まさみを“別宅”に招いて打ち上げを開いた夜 私生活では距離があった2人がお互いを高め合う関係に
女性セブン
三田寛子がSNSに載せた初めてのツーショットの真相
《三田寛子の誕生日ツーショット》実は「バースデー当日の写真ではない」疑惑が浮上 中村芝翫は愛人と同棲する家へ直行していた
NEWSポストセブン
妻とみられる女性とともに買い物に出かけていた水原元通訳
《買い出しツーショット》水原一平被告が痩せてロン毛に…購入した「米とビール」にみる現状の生活
NEWSポストセブン
斎藤元彦知事。職場外でも“知事特権”疑惑が(時事通信)
【まるで独裁者】兵庫県・斎藤元彦知事「どこでも仕事すべき」と論じるSNS投稿に映しだされていた「真っ白なGoogleカレンダー」
NEWSポストセブン
再婚発表に賛否両論
東出昌大、再婚の裏側 親しい知人への報告は「発表の直前」 “山暮らしの後輩女優”の1人はSNSで「勝手」と意味深なメッセージ
女性セブン