また、『TikTok 最強のSNSは中国から生まれる』(ダイヤモンド社)の著者でマーケターの黄未来(こう・みく)氏は、小嶋の“行動力”を次のように称賛する。
「小嶋陽菜さんは、Instagram、TikTokやYouTubeに限らず、タオバオのライブコマースに参入するなど、商機がありそうなところにいち早くチャレンジする行動力が圧倒的です。とくに中国系SNSにてオンタイムで発信されるライブコマースは、語学的なハードルなどにより敬遠するインフルエンサーや芸能人も多い中、小嶋さんの『とりあえず試してみる』と積極的に飛び込む姿勢はとても素晴らしいです」
黄氏は、さらにこう続ける。
「インフルエンサーとしてフロントに立って販売するだけではなく、商品の生産ラインからSNSの運用方針まで総合的に関わる姿に、いちインフルエンサーとは一線を画す経営者としての才覚を感じました。真の一流マーケターとは、このように全体観を持った販売戦略を描けるスキルを持つものです。小嶋陽菜さんには間違いなくその才能があると感じ、非常に注視しています」
近年の小嶋はビジネスの世界でも注目を集めており、7月30日には、セールスフォース・ドットコムが主催するオンラインセミナー「Salesforce Live」のフィナーレを飾るセッションに登壇し、「ネクストノーマル時代におけるブランドの在り方」について語る予定だ。
とはいえ、小嶋はブランドプロデューサーとしてはスタートを切ったばかり。まだ伸びしろを多く残している状態と言えよう。小嶋陽菜、なんとも末恐ろしいマーケターだ。
●取材・文/原田イチボ(HEW)