もともと内向的な性格だったという彼女は、中学生の時、「演技をすれば違う世界を覗ける」と思い立ち、女優を目指したという。
「うまく表現できずにストレスが溜まる時は、映画を観たり、ショッピングをしたり。お酒は焼酎やワインを少しだけ。飲むよりその場の雰囲気が好きなので、友達とおしゃべりしてリフレッシュしています」
外見も言動も、“ジョンスンミイン(清純美人)”そのものだった彼女は、その後コメディや不倫モノにも出演し、清純派から脱皮。数々の女優賞を受賞し、国民的女優の地位を築いた。
韓流ドラマに詳しい田代親世氏も『愛の不時着』での彼女の熱演にハマったという。
「コミカルに演じたかと思えば、一瞬で涙のヒロインにもなれる。何パターンもの演技を提案するなど監督の信頼も厚く、彼女のキャリアの集大成と言えます」
22歳の美貌に“不時着”──記者は感無量である。
【PROFILE】ソン・イェジン/1982年1月11日生まれ。165cm。ソウル芸術大学映画学科卒業。2001年『おいしいプロポーズ』でドラマデビュー。ドラマ『夏の香り』(2003年)のほか、映画『私の頭の中の消しゴム』(2004年)や、ペ・ヨンジュンと共演した『四月の雪』(2005年)で日本でも広く知られた。年下男子との恋愛を描いたドラマ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』(2018年)では“綺麗なヌナ(お姉さん)”現象を巻き起こした
●撮影/藤岡雅樹
※週刊ポスト2020年7月24日号