ライフ

【著者に訊け】教授が広報に奔走 悲喜こもごもの大学事情

斎藤恭一氏が大学事情について綴った本を語る

【著者に訊け】斎藤恭一氏/『大学教授が、「研究だけ」していると思ったら、大間違いだ! 「不人気学科教授」奮闘記』/イースト・プレス/1400円+税

 まさに看板に偽りなしだ。『大学教授が、「研究だけ」していると思ったら、大間違いだ!』の著者、斎藤恭一氏(66)は、昨年の3月に退官するまで、東大で12年、千葉大で25年教鞭を執り、専門は分離工学及び「放射線グラフト重合法による高分子吸着材の開発」。

 そんな工学博士が専門科目の講義以外の〈化学英語〉、〈微分方程式〉といった必修科目も受け持ったり、県内外の高校や予備校にまで模擬講義やPRに赴くなど、少子化時代の教授は悠然としていられないらしい。

 まして〈不人気学科教授〉をあえて自称する斎藤氏のこと。〈教授はただの研究者ではなく、“勤め人”であり、“教育者”である〉を信条に自ら動き、事態を打開する様は、職種を超えた奮闘記として、広く共感を呼ぶこと必至である。

 とにかく声の通る人だ。「マイクは極力使いません。何か伝えたい時にボソボソ喋るのは、一番まずいので」と語る斎藤氏は、化学工学科、機能材料工学科、物質工学科、共生応用化学科と、不人気学科ゆえの統合・再編・改称を多く経験してきた。

〈不人気学科とは、学生が集まりにくい学科のことである。その学科の研究がダメだとか、就職率がわるいとか、はたまたカリキュラムがよくないとかではない〉

関連記事

トピックス

石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト