地方自治の第一人者・佐々木信夫氏の「採点表」(その1)

 その中で、和歌山県の仁坂吉伸知事は2月の時点で、軽症者や無症状の濃厚接触者にもPCR検査を実施しました。現在は無症状の濃厚接触者にも検査するのが標準になっていますが、早い段階から知事が独自に判断していたことは評価が高い。当初から知事自らが記者会見に立ち、県民に適切な情報発信も行なっていたので、総合評価で◎としました」

 佐々木氏は、PCR検査数の拡充が「予防策」にも繋がると指摘する。

「PCR検査で感染実態を把握することで、適切な予防ができるようになります。鳥取県の平井伸治知事は、4月に日本で初めてドライブスルー型PCR検査を導入したり、感染が拡大した地域からの『コロナ疎開』に対する警告を発するなど、予防策に優れていた。

 北海道の鈴木直道知事は、2月末に全国に先駆けて緊急事態宣言を発令し、週末の外出自粛を呼びかけるなど、その取り組みが全国に伝播していきました。予防策と情報発信ともに高く評価しました」

 首長による独自の予防策が評価されたケースもあれば、批判を集めた例もあった。

「福井県の杉本達治知事は、4月に県内の全世帯に『マスク購入券』を配布し、ドラッグストアで購入できる体制を整えた点は良かった。一方、徳島県の飯泉嘉門(いいずみ・かもん)知事は、県外からの訪問数を把握するために、4月に県外ナンバーの車の訪問実態を調査しました。ところが、調査によって県外ナンバー利用者に対する誹謗中傷などが発生してしまったことは問題でした」(舛添氏)

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