7月9日、ジャニーズ事務所の前社長、ジャニー喜多川さん(享年87)の一周忌を迎えた。生前のジャニー氏が最後にCDデビューを決定したのは、2020年1月に事務所初となる2組同時デビューを果たした「SixTONES」(ストーンズ)と「Snow Man」(スノーマン)、通称“スノスト”である。
スノストは滝沢秀明副社長が猛プッシュしてきたグループとしても知られるが、ジャニー氏がひときわ目をかけ、その成長に期待していたグループは他にもある。そのひとつが、橋本涼、井上瑞稀、猪狩蒼弥、高橋優斗、作間龍斗の5人組、「HiHi Jets」(ハイハイジェッツ)だ。ローラースケートを特技とし、そのスキルの高さは「光GENJI」の佐藤アツヒロが太鼓判を押すほどだ。
ただ、ジャニー氏が注目していたのはローラースケートのスキルだけでなく、中高生とは思えないようなセルフ・プロデュース力の高さだったようだ。なかでもジャニー氏が舌を巻いたというのが、当時16歳だったメンバー・猪狩蒼弥(17)によるローラースケート使用楽曲の振り付けである。
通常、ジャニーズジュニアも含め、振付師や演出家に従ってコンサートを作り上げていくのが主流になっているが、HiHi Jetsはライブの構成から演出、自己紹介ラップに至るまで、そのすべてをメンバー自身の手で作り上げている。こうした素質を早くから見抜いていたジャニー氏は、彼らに「自由にやっていいよ」と伝えてきたという。