特別な教育を受けないと、東京大学には入れない…。そう思っている人もいるかもしれないが、決してそうでもないよう。意外と簡単な生活習慣から、能力が育まれていくという。
『東大卒ママたちに教わる、「東大脳」を育てる3歳までの習慣』(小学館)という本では、「東大卒ママの会」のアンケートデータを基にした、育脳の実践法を多数掲載している。今回は、その「東大卒ママの会」に在籍する3人の東京大学卒ママに話を聞いた。
【座談会に参加してくれた東大卒ママ】
牧田瑞穂さん(仮名) 32才・法学部卒業・長女(3才)、長男(1才)
木原麻美さん(仮名) 32才・経済学部卒業・長女(4才)、長男(2才)
竹下貴子さん(仮名) 32才・法学部卒業・長男(3才)、次男(0才)
――語彙力や国語の能力となる基礎を作ったものではどんなことがありましたか?
竹下:話をするときに接続詞に気をつけていましたね。親に話かけるときもきょうだいで争奪戦だったので(笑い)、きちんとした言葉で話さないと親が横流しにしてしまうこともあるんですよ。「だけどね」とか、そこを強調してしゃべっていましたね。
牧田:小さい頃は辞書を見て覚えたりしませんよね。私も英国への引っ越しを契機に小3で英語を勉強したときは、英和辞典とか引かなかった。それより、触れる文章の数で、この単語ってこういう文脈でこういうニュアンスで使われるんだって知識がどんどん積み重なってくると思うんです。英語を学ぶにしろ日本語を学ぶにしろ、正しく使われている言葉や文章の数を蓄積することが大事だと思いますね。
竹下:絵本とマンガで自分の国語力は培われました。
木原:4コママンガは起承転結がハッキリしているし、行間を読むというか、書かれていないことを想像しなきゃいけないというのも話を理解する上で役立ちました。それと、マンガにはルビがふってあるので同時に漢字も覚えられる。
竹下:マンガは表情が豊かに描写されていますから、なんでこういう表情をしているのかって考えたりすることもできるし。
――計算力や数字に強くなるために役立ったことは?
牧田:渋滞中に前の車のナンバープレートを足したりする遊びはよくやってました。
竹下:やってた、やってた! あと、私は自分で買うおやつの計算をしていました。当時、消費税が3%だったんですが、消費税がつかない駄菓子屋さんで、小銭で買える分を計算するんです。
牧田:おやつといえば、お菓子作りが好きだったので、計算はそこで覚えました。まず、目盛りの読み方から始まって、10と20の間は、とか、200gはどれぐらいの分量になるのかとか、感覚で学びました。
木原:迷路をなぞるドリルなども、どうしたらゴールまで辿り着くかを考える力がつくので算数が得意になったと思います。