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パーラは1番が嫌い? 原監督が求める先頭打者の理想と現実

原監督の理想の1番打者にハマる可能性もあったパーラだが(時事通信フォト)

 巨人軍は個人軍であってはならない──。原辰徳監督はこのモットーを徹頭徹尾、選手に要求しているようだ。開幕から1か月半が経過し、セ・リーグは巨人が2位・ヤクルトに4ゲーム差をつけ、首位を快走している(8月3日現在。記録は以下同)。昨年、チームを5年ぶりのリーグ優勝に導いた原監督だが、今年も采配に油断はないようだ。36試合を終えて31通りのオーダーを組み、リーグ最多の181得点をマーク。8月2日の広島戦では、メジャーリーグ時代に205試合で1番を打っていたパーラを初めて先頭打者に抜擢した。野球担当記者が話す。

「今年、最も多く1番に座っているのは亀井善行の14試合。昨年も、チーム最多の72試合で1番を務めました。ただ、昨年初の『1番・亀井』は46試合目(5月26日)。開幕1番の吉川尚輝が14試合で離脱した後は坂本勇人や田中俊太、山本泰寛などが打っていました。過密日程の今年は、シーズン中に何が起こるかわからない。誰かが欠けてから慌てるのではなく、前半戦のうちに色々と試して、新戦力の適性を判断しているのだと思います。原監督は理想の1番打者を『球数を投げさせ、(長打のある)迫力も必要』と語っています。その条件に当てはまる可能性のあるパーラも試してみたかったのでしょう」(以下同)

 パーラは広島の先発・遠藤淳志に、1打席目2球でショートゴロ(エラー)、2打席目5球で空振り三振、3打席目1球でファーストゴロ、4打席目8球で空振り三振。4打数ノーヒット2三振に終わった。原監督は試合後に「全く機能しなかったね。1番は嫌いなのかもしれないね」と嘆いた。

「原監督の言葉は結果云々より、内容を指していたのだと思います。パーラは1打席目こそストレートを打ちましたが、2打席目以降は全て遠藤の得意なチェンジアップに翻弄されました。3回の2打席目はチェンジアップを2球投げられて、ボテボテの1塁線へのファールと空振りだった。

 それなのに、1対6と5点を追う6回、先頭の松原が中前安打で出塁した後の3打席目で、初球の難しいチェンジアップを打ちにいって、簡単にファーストゴロに倒れた。1番のパーラが繋げば、坂本、丸佳浩、岡本和真と回る。投手は高卒3年目と若い遠藤ですし、1塁ランナーの松原聖弥は俊足。広島からすれば、じっくり攻撃されたら嫌な場面だった。

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