放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、坂上忍が指導する子役たちの活躍について。
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坂上忍が『バイキング』(フジテレビ系)のMCを月~金の帯で担当するようになって5年。後に続く『直撃LIVEグッディ!』が9月いっぱいで終了し、『バイキング』が3時間枠に拡大されるのではという報道が出てからは、坂上にまつわる様々な記事が連日ネットニュースにあがっている。
坂上は、そうした記事を「ブレるのが嫌なので一切見ない」と言い、たとえば『バイキング』火曜レギュラーのヒロミは「お前は絶対に見ないほうがいい」と茶化す。確かに、ずいぶん間違っている記事が多いので、私も「見ないほうがいい」と思いつつ、坂上を叩く書き手は、『バイキング』で「MCを演じている坂上」しか知らないのかもしれないなと思ったりもしている。
実は、全く異なる坂上の一面を支持しているファンは多い。『坂上どうぶつ王国』(同)のMCでもあり、プライベートでも犬や猫を積極的に保護している坂上は、千葉県内に、「ドッグラン」と言っても過言ではないほどの広い庭付き一軒家で犬猫17兄弟と暮らしている。彼らとの日常は、「坂上忍オフィシャルブログ『綺麗好きでなにが悪い!』に詳しく、Amebaブログでは「男性タレント部門」で常に1位か2位の人気を誇っている。
「その子しかできない演じ方」を探り、育てる
では、そのブログの中で、週末、ごく稀に出てくる「キッズ・スクール」について御存知の方はどれぐらいいるだろうか。子役出身の坂上が総合プロデュースする少人数制のキッズ・アクターズスクール『アヴァンセ』である。
同校のHPの「ごあいさつ」によれば、坂上が近所の児童劇団に入団したのは2才8か月のとき。おばあちゃん子だった彼は、おばあちゃんが亡くなったのをきっかけに、ほとんど口をきかなくなってしまったのだとか。心配した母親はまず病院へ。そこで医師から「習い事でもしたら」とアドバイスを受け、児童劇団入団と相成ったそうだ。
劇団での坂上は劣等生だったそうだが、大半のオーディションに合格し、「天才子役」の名をほしいままにしてきた。私は、1976年、NHK『銀河テレビ小説 となりの芝生』の坂上の演技に「この子は凄い」と感じ、以来、追っかけのように作品を視聴している。現在はMCの仕事が圧倒的に多いが、幼少期の経験から、画一的な指導ではなく、無限にあるという「その子しかできない演じ方」を探り、育てていくことをスクールのモットーにしているそうだ。
だから、レッスンは、ほぼマンツーマン。その子の性格や魅力を知るために、親御さんとも丁寧なコミュニケーションをとりながら指導していくとのことである。