陸上運送の発達によって多くの水路が埋め立てられたが、都内には現在も107の河川があり、その全長は約858キロにも及ぶ。江戸時代、人々は隅田川で涼をとり、舟遊びを楽しんだ。昔と今の東京を体感できる水上さんぽへ出掛けるのにうってつけの、東京のクルーズを5つ紹介しよう。
パナマ運河体験クルーズ(日本橋発着コース)
日本橋から小名木川など下町の川をめぐり、江戸の歴史話からドラマ撮影地まで幅広くガイド。ハイライトは“東京のパナマ運河式水門”と称される「扇橋閘門(おうぎばしこうもん)」。水門の開閉によって高低差約2メートルの水位で昇降する“水のエレベーター”を体験できる。乗船するのは、風情のある屋根付きお座敷船。屋内では靴を脱いで座布団の上でくつろげる。開放的な屋外デッキもある。定員12名。飲食物の持込可。
・扇橋閘門:小名木川にある扇橋閘門。船が通航するたびに前と後ろの水門を操作し、注水と排水の調整によってわずかな時間で水位を変動させる。
・扇橋閘門内:水位が異なる川を船が行き来できるようにする“ミニパナマ運河”ともいえる施設。特殊な2つの水門に挟まれた水路の水位を人工的に昇降させ、船を通過させる。船内は適時アルコール消毒を実施、乗船客にもアルコール消毒液を提供。
・新高橋:小名木川にかかる橋の中で水上からの高さが最も低い新高橋。手が届きそうなほど低い橋の下を通過する際は、頭上に迫る橋に圧倒される。
・日本橋:大正12(1923)年の関東大震災の際に燃えた船で焼け焦げた日本橋の裏側。日本橋をくぐる船からしか見ることのできない歴史の痕跡。
【所要時間】80分
【料金】大人2900円、3歳~小学生1900円
【運航日・出航時間】公式ホームページ(https://galleon.jp)で要確認。東京スカイツリーそばのおしなり公園船着場発着コースの「下町のパナマ運河体験クルーズ」などもある
【運航会社】下町探検クルーズ がれおん
まだ他にも魅惑のTOKYOクルーズがある。紹介しよう。