新型コロナウイルスの感染拡大は婚活市場にも影響を及ぼしている。淋しさや不安、家にいる時間が増えたことなどから、マッチングアプリに登録する独身男女は増え、オンライン婚活が広がるなど、その方法も多様化した。では女性が男性に「収入」を求める傾向はどうだろう。年収「500~600万」以上の男性を求める女性が多いといわれるが、婚活女性は「年収」だけを見ているわけでもないようで……。収入よりも大切なものがあると語る、アラフォー2人の言い分を聞いた。
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◆顔ではなく、どのような写真を載せているかが大事
会社員の久美子さん(39)は緊急事態宣言下の5月に、初めて婚活アプリに登録した。結婚願望はあったが、仕事や趣味に忙しく、いつか気の合う人に出会えるだろうと思っているうちに、気付いたらアラフォーになっていた。
「旅行が趣味で、年に2回は海外に、月に1回は国内旅行をしていました。一人で行くことも多いですし、日程が合えば友達と行ったりもします。それがコロナで……、時間ができちゃった。こういう危機に瀕して、一人でいることの不安や脆弱さも実感しました。だから、婚活してみようと。前から婚活をしている友人に聞いて、3つのアプリに登録したんです。やり始めたら結構面白い(笑)。彼氏を作るまでは頑張ろうと思っています」
旅行で写真を撮るのが好きという久美子さんは、婚活アプリに載せる写真にもこだわったという。自分でいいと思う写真と、他人がいいと思う写真は違うだろうと、友人にセレクトしてもらったし、旅好きの人と出会うために、できるだけ海外旅行中の写真を選んだ。
「ここ、どこ? って、突っ込んでもらえるような写真を選んでいます。ネットやアプリって、写真とプロフィールが“入り口”なんだから、ここを頑張らないでどうする、って思いますね」
そのこだわりは相手への要求にもなる。まず、写真を載せていない人は、「お断り」。
「写真についていえば、顔がどうかではないんです。それよりも、どういう写真を載せているか。証明写真を載せている人は、私には合わないなと。個性を出してくれる人がいいんです。旅行中の“他撮り”写真が私的にはベスト。旅行中でなくても、自撮りより、他人とのコミュニケーションがとれることがわかる他撮り写真のほうが、絶対にいいです」