ライフ

映画好き鎌田實医師が選ぶ「大好きな音楽映画」ベスト10

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、行動自粛が呼びかけられてからかなりの期間が経った。2019年より前とは違う生活を心がけるにあたり、疲れてきた人も目立つなか、諏訪中央病院名誉院長で長野県茅野市在住の鎌田實医師が、コロナ疲れを吹き飛ばす映画鑑賞法について紹介する。

 * * *
 3月からの5か月間、自宅のある茅野を出たのはたった2回。取材や仕事の打ち合わせはオンライン、テレビやラジオの出演もオンラインで難なく行なっている。毎週のように講演会などで全国をまわっていた“旅暮らし”が、もう大昔のことのようだ。

 浮いた時間、古い映画を見始めたら止まらなくなった。まず『モロッコ』。久しぶりに見たが、何度見てもすばらしい。90年前にこんな映画が作られていたなんて、信じられない。監督はジョセフ・フォン・スタンバーグ。外人部隊の基地があるモガドールという町に、傭兵としてゲイリー・クーパーがやってくる。マレーネ・デートリッヒが演じるのは食い詰めた歌姫。シルクハットのシルエットで登場するシーンは、実に美しい。

 恋に落ちた2人だが、クーパーは鏡に口紅で グッドラックと書いて、砂漠の戦場へと去っていく。デートリッヒは、婚約を決めたお金持ちに別れのキスをして、砂漠に向かって歩き出す。勇壮な鼓笛隊に送られた兵士のあとを追って、ハイヒールを脱ぎ、灼熱の砂漠を素足で歩き始めるエンディングは実に見事だ。

 デートリッヒはこの映画の後、大女優になっていく。アガサ・クリスティの『検察側の証人』を原作にした、ビリー・ワイルダー監督の『情婦』では、タイロン・パワーを相手役に、妖艶な美しさを見せつけている。

関連記事

トピックス

田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
《父・修被告よりわずかに軽い判決》母・浩子被告が浮かべていた“アルカイックスマイル”…札幌地裁は「執行猶予が妥当」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン