テレビ東京きってのアイドルアナとして長年、様々な番組で活躍した大橋未歩(42)。その局アナ人生は視聴率で他局の後塵を拝するなかでいかに注目されるかを追求する挑戦の毎日だった。本人が、局アナ時代を語ってくれた。
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入社直後に『激生!!スポーツTODAY』のキャスターに抜擢されたのですが、番組を仕切れないことを認めるのが怖くて虚勢を張って周囲に“教えてください”と言えなかったんです。そのためスタッフに嫌われ、「お前がいると空気が悪くなる」とまで言われたこともありました。
しかしアテネ五輪で中継を任された3年目に心を入れ替え、意識してスタッフの皆さんとコミュニケーションを図るようになりました。ここで“よく頑張ったな”と言っていただけたことで、番組作りは連携プレーだとやっと理解することができました。
その後、自らバラエティに志願したのは対応力を広げたい思いもありましたが、何より“テレ東=視聴率最下位”という状況を打破したかったのです。より若い世代の視聴率を得たいという一心でした。特に『やりすぎコージー』では番組を盛り上げようとグラビアもやりましたし、下ネタめいた発言もしました。
アナウンサー=タレントではない、というお叱りはよく受けます。アナにとってタレント性というのはどこかマイナスな要素として扱われている気がします。でも私は番組の進行役といった当然の役割はもちろん、アナウンサーにはタレント性も大事だと思ってやってきました。番組を盛り上げるスタッフの一員として汗をかくという姿勢が培われたのも、テレ東で関わらせていただいた全ての番組での経験によるものだと思っています。