韓国大手芸能事務所YGエンターテインメントから8月7日、4年ぶりにデビューした12人組ボーイズグループ「TREASURE」。YGの肝入りで結成された同グループは、デビューから1か月も経たずして、新人とは思えない人気を博している。ソウル在住のKDDI総合研究所特別研究員・趙章恩さんが解説する。
* * *
人気アイドルグループ「BIGBANG」や「BLACKPINK」の弟分として、YGエンターテインメントのサバイバルオーディション番組『YGの宝石箱』から誕生した大型新人「TREASURE」。YGが手塩にかけて育ててきたグループなだけに既に韓国では大きな注目を集めており、デビュー曲『BOY』のミュージックビデオ再生回数は3235万回を突破(8月31日時点)。YouTubeチャンネル登録者数も193万人を超えた。YG初の日本人メンバーが4人もいることや、YG歴代最多となるメンバー数という点も注目されている。
TREASUREのデビュー後初の公式舞台は、8月9日に放送された地上波テレビ局SBS(ソウル放送)の歌番組『SBS人気歌謡』。『BOY』を歌いながら、どのグループよりも気合いが入った「カルグンム(カルはナイフ、グンムは群踊の意味で、脚や腕を上げる角度までぴったり揃うこと)」を披露した。花びらのように散ったりまとまったり、メンバーの背中を踏んで飛んだり、12人が数人単位のユニット別に登場したり、最後はビシッと一つにまとまったりと、視聴者を飽きさせないパフォーマンスは圧巻の一言。見終わった後も最後のサビが耳から離れず困ってしまったほどだ。
韓国メディアもTREASUREのパフォーマンスを絶賛し、SNSでも「写真で見るより映像の方が断然魅力的」と好評。アイドルコミュニティでも、「TREASUREのことばかり検索してしまう!」、「いつの間にかTREASUREが生活の中にしみ込んでいた」、「2018年のサバイバル番組からデビューまで長かった」といった声が多く見られた。
『SBS人気歌謡』では、音楽配信サイトの再生回数やCDの売上などを総合的に評価し順位が発表される。新人はデビューしたその週、カムバックしたグループはカムバッグしたその週の歌番組でチャート1位になるのがもっとも華々しい登場であり、メディアにも注目される。TREASUREは、デビューを待ちわびていた世界中の「TREASURE MAKER(ファンの名称)」が熱心に応援していたこともあり、新人としては異例の2位に付けた。