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昔ながらの新しい味と元裏メニュー、老舗2店のカツカレー

 意外にも100年あまりの歴史を持つ、「カツカレー」。その元祖は1918年、カツ丼にカレーをかけた屋台「河金」とされるが、今のようなカレーライスの上にカツを乗せるスタイルは1948年の「銀座スイス」が原型だという。その伝統の味を今に伝える老舗を2軒紹介する。

創業99年の「昔ながらのあたらしい味」

『王ろじ』の「とん丼」1150円(撮影/佐藤敏和)

『王ろじ』 東京都新宿区新宿3-17-21
【営業日時】火:11時15分~14時30分、月・木・金・土・日・祝:11時15分~14時30分、17時30分~20時
【定休日】水(祝日の場合は翌日)

 1921年の創業まもなく登場した「とん丼」(1150円)。関東大震災や戦争で店舗は移転したが親子2代で一途に味を守り、今では客の7割超が注文する看板メニューに。

 まずはオリジナルの甘めのソースがかかった揚げたてのカツをサクッと一口。スジや余分な脂身を丁寧に落として薄く伸ばし筒状に巻いたロース肉はヒレのように上品な口溶けで、それでいて噛むほどに上質な脂身の旨みも溢れ出す。脂の甘みを引き立たせるのが辛口のカレー。

 小麦粉とカレー粉を炒める昔ながらの製法だが焼きリンゴや10年間焼酎に漬けたニンニクなどの隠し味が個性を醸し、「昔ながらのあたらしい味」として時代を超えて愛されている。

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