芸能

東海昼ドラ出演の若手俳優 放送終了4年の今、台頭の理由

朝ドラだけではなく昼ドラでも活躍した有村架純

 窪田正孝、有村架純、広瀬アリス、高杉真宙、戸塚純貴――多くのドラマや映画で活躍する俳優たちだが、彼らには共通項がある。それは東海テレビ制作の昼ドラ出演歴があるということだ。彼らが今、台頭する理由とは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
『嵐』シリーズから『真珠夫人』、『牡丹と薔薇』、『はるちゃん』、『花嫁のれん』まで、数々の名作を生み出した東海テレビ制作の昼ドラマのことは、まだ覚えている人が多いのではないでしょうか。最後の作品となった『嵐の涙~私たちに明日はある~』が終了した2016年3月から4年半が過ぎた今、昼ドラに出演していた若手俳優たちの活躍が目立ちはじめています。

『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)に出演中の高杉真宙さんは、2015年放送の『明日もきっと、おいしいご飯~銀のスプーン~』で主演に抜てき。しかも男性の単独主演としては最年少の18歳であり、出生の秘密を持つ青年を好演しました。

『親バカ青春白書』(日本テレビ系)に出演中の戸塚純貴さんは、2015~2016年放送の『新・牡丹と薔薇』で、ヒロインと交際後にストーカーとなり、殺人を犯してしまうという難役を演じました。

『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)に出演中の金沢美穂さんは、2010年の『天使の代理人』でAID(非配偶者間人工授精)によって生まれた中学生役という、こちらも難役を演じました。

 公開中の映画『ぐらんぶる』で主演を務める犬飼貴丈さんは、2014年の『碧の海~LONG SUMMER~』で、ヒロインの相手役を務めました。

 いずれも昼ドラの出演時は、まだ実績が乏しい時期だっただけに、最後に蒔いた種が次々に芽を出して育ち、花を開かせようとしているように見えます。しかし、昼ドラが蒔いた種は、これだけではありません。東海テレビ制作の昼ドラには、今をときめく主演俳優たちも出演していたのです。

満島ひかり、染谷将太、窪田正孝も昼ドラ出身

 満島ひかりさんは2006年放送の『紅の紋章』で、元華族の家庭で育った令嬢役を務め、内向的な性格で不登校になりながらも、明るい少女へ成長を遂げる姿を演じました。

 染谷翔太さんは2008年の『愛讐のロメラ』で、ヒロインを愛しながらも復讐を決意する医師の少年期を演じました。

 窪田正孝さんは2009年の『Xmasの奇跡』で、交通事故で命を落としたピアニストの魂が乗り移った大学生役を務め、年上のヒロインとの切ない恋模様を演じました。

 広瀬アリスさんは2010年の『明日の光をつかめ』で、イジメに遭って心に傷を負ったほか、父親を刺した過去を持つ少年と愛を育む少女を演じました。

 新川優愛さんは2011年の『明日の光をつかめ2』で、暴走族の初代総長であり、少年院で出産して里子に出した過去を持つ少女を演じました。

 有村架純さんは2012年の『ぼくの夏休み』で、戦時中にタイムスリップしてしまい、空襲で兄と生き別れて娼婦となり、正体を知らぬまま再会して惹かれていく少女を演じました。

 昼ドラのラスト10年間だけを切り取ってみても、現在の主演俳優たちが羽ばたくきっかけをつかんでいる様子がわかるのではないでしょうか。しかも、彼らが演じたのは東海テレビ制作の昼ドラらしい複雑なキャラクターばかりで、有村さんは主演級、窪田さんと広瀬アリスさんは準主演級の出演でした。

 さらに、現在トップバイプレーヤーとして活躍する眞島秀和さん、神保悟志さん、吉田羊さんらも複数の昼ドラに出演して飛躍のきっかけをつかみました。なぜ東海テレビ制作の昼ドラはこれほどの人材を発信することができたのでしょうか。

スクープを通知で受け取る(無料)

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
《病院の中をウロウロ…挙動不審》広末涼子容疑者、逮捕前に「薬コンプリート!」「あーー逃げたい」など体調不良を吐露していた苦悩…看護師の左足を蹴る
NEWSポストセブン
運転中の広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
《広末涼子の男性同乗者》事故を起こしたジープは“自称マネージャー”のクルマだった「独立直後から彼女を支える関係」
NEWSポストセブン
北極域研究船の命名・進水式に出席した愛子さま(時事通信フォト)
「本番前のリハーサルで斧を手にして“重いですね”」愛子さまご公務の入念な下準備と器用な手さばき
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(写真は2023年12月)と事故現場
《広末涼子が逮捕》「グシャグシャの黒いジープが…」トラック追突事故の目撃者が証言した「緊迫の事故現場」、事故直後の不審な動き“立ったり座ったりはみ出しそうになったり”
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
【広末涼子容疑者が追突事故】「フワーッと交差点に入る」関係者が語った“危なっかしい運転”《15年前にも「追突」の事故歴》
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
「全車線に破片が…」広末涼子逮捕の裏で起きていた新東名の異様な光景「3kmが40分の大渋滞」【パニック状態で傷害の現行犯】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン