放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、孫の自由研究につきあううちにひらめいた、“食文化と食芸能”の関わり合いについてお届けする。
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短かった夏休みも終わりである。私も孫達と一緒に夏休みの自由研究、そして発表。何の研究にするかコロナ禍で考えていたら“御巣鷹山 35年”の切ないニュース。坂本九の悲劇。『上を向いて歩こう』が『スキヤキ』か。全米で最も売れたのが『スキヤキ』、日本で最も売れたのが『タイヤキ』──私の学生時分からの悪友が作曲した『およげ!たいやきくん』。そうか……スキヤキとタイヤキときたら、次は誰かモツヤキとかもんじゃヤキなんて曲を作れば相当焼けるんじゃないか。
そこでひらめいた〈食文化と食芸能〉。どう考えても今、日本で最も人気と好感度があるのが、いつでも大漁の「明石家さんま」とちょっとつまみたい「サンドウィッチマン」。これは文句のないところ。
芸人さんは食べ物、口に入れるものを芸名にすれば喰い合わせがいいって事に気がついた。お腹がすいたら「銀シャリ」「笑い飯」、おかずにするなら「和牛」に「くりぃむしちゅー」「コロッケ」と食卓に並べば文句なし。味付けは「ブラックマヨネーズ」に「ハチミツ二郎」、飲み物はメニューも揃って、今が売り時「ミルクボーイ」、高齢者には「加藤茶」。デザートだったら「チョコレートプラネット」「フルーツポンチ」「南海キャンディーズ」、ちょいと渋めに浪曲界から只今人気ナンバーワン「玉川太福」。
丁度時間となりました。ここらで食材の方へ移らせていただきます。