娘と同じ大学に入学した親バカ親父が繰り広げる青春コメディ『親バカ青春白書』(日本テレビ系、日曜22時30分〜)。視聴率は一桁台だが、ドラマ内のYouTube動画が現実に楽しめるなど話題が豊富だ。ドラマオタクを自認するエッセイストの小林久乃氏が、同作の見どころを紹介する。
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娘を溺愛する親バカな父親による、愛の暴挙の数々が面白いと話題の『親バカ青春白書(以下、オヤハル)』。お父さんが本気なのか? ギャグなのか? ギリギリすぎて判断に迷う娘への愛情シーンが次々と登場する1時間だ。
小説家の小比賀太郎(おびか・たろう。愛称ガタロー/ムロツヨシ)は妻・幸子(さちこ/新垣結衣)を亡くし、一人娘のさくら(永野芽郁)と暮らす。残された娘を愛するあまり、同じ立青大学へ入学して娘の同級生としてキャンパスライフを送っている。仲良しのグループもできて楽しいばかり……と思いきや、さくらに恋人・畠山雅治(中川大志)ができてしまい、ガタローの悩みが増えてしまうことに……これが『オヤハル』のあらすじだ。
四六時中、娘のことをひたすら「可愛い」と人前で褒めちぎり、近寄ってくる男は次々と追い払う。ちなみに娘の門限は大学生なのに午後7時。そんな過剰な親父愛も楽しいけれど、それ以上に目が離せなくなったのは、大学生と大人(=ガタロー)との友人関係。年齢の離れた友人から教わることは、深い。このドラマ、ただの親バカ物語ではなかった。
年齢差22歳、変なおじさんの友達
ガタローは全お父さんの代表者のように、過保護に娘に接している。
さくらがアルバイトをしたいと言えば、自分も同じ店で働く。当たり前のように、娘と同じサークルに加入する。8月30日放送の第5話では、ついにさくらが片思いの畠山とつき合うことに。そんな状況をガタローが認めるはずもなく、初デートでも2人とともに行動してひたすら邪魔する様子は「ベタだなあ」と思いつつも笑ってしまった。