8月中旬の夜、東京・下北沢のある劇場から、スタッフと思われる女性にリュックを持ち上げてもらいながら、重い足取りで出てきたのは、ベテラン女優の渡辺えり(65才)である。実は最近、「何キロ痩せたかは定かじゃないのですが、やつれたというか、体がひと回り小さくなられたんです」(舞台関係者)と、周辺で心配されているという。
新型コロナに伴うの自粛が明けたこの夏、その期間中に溜めていた情熱を吐き出すかのように、一気に舞台出演を果たしている彼女。
8月は、5~9日に木野花との「さるすべり~コロナノコロ」(座・高円寺)、10日にはリーディング劇「片づけたい女たち」(座・高円寺)、21~23日には「消えなさいローラ」(本多劇場)と3本を演出して出演。9月3日からは「ひとよ」(本多劇場)にも出演中だ。
一時は4本も舞台の稽古を掛け持ちしていたが、本人はメディアのインタビューで、「稽古の掛け持ちで忙しいけれど、楽しいんです。コロナには負けたくないですから」と語っていた。
緊急事態宣言下の5月には、コロナ自粛で窮地に追い込まれた。「文化芸術復興基金」の創設を求め、日本劇作家協会の会長として、文化庁などに要望書を提出。「私も演劇とミニシアターとライブハウスに命を救われた人間ですから、一生かけて返していきたい」と訴えていた。
一方、私生活では、一昨年8月に23年間連れ添った12才年下の俳優・土屋良太と離婚。渡辺の過去の不倫疑惑や格差婚による経済的問題など、さまざまなことを報じられて「近年は渡辺さんも、さすがにへこんでいた」(前出・舞台関係者)という。