芸能

地方応援で存在感見せる「のん」、東北以外の活動も

地方応援で注目の「のん」

 出身地の観光大使などに任命されPR活動を行う芸能人は多いが、出身地以外の地方を幅広く応援する活動をしている人がいる。女優・のん(27才)だ。のんや芸能人観光大使の活動についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 県別の感染者数、県をまたぐ移動、県外ナンバーなどなど、今年ほど、自分が住んでいる地域、都道府県を意識した年はないかもしれない。これまであまり見る機会がなかった他府県の知事の顔や声も知ることになった。各自治体のコロナ対策、地域経済の活性化の作戦が気になるところだ。

 近年、多くのタレントが〇〇大使、△△宣伝部長などと名乗る例が増えた。『秘密のケンミンSHOW極』を見ていると、「〇〇大使を務めております」と挨拶する出演者も多い。「福島県本宮市のとろろ芋大使」「岡山県新見市ピオーネ大使」などを歴任してきた桂文枝は6月に大阪府の「大阪の人 関西の人 いらっしゃい!」キャンペーン大使に就任し、注目を集めた。

 渋谷区もタレントで振付師のKABA.ちゃんら5人を新観光大使に任命。渋谷の魅力発信、広報活動などに協力してもらうことになった。私が常に気になっている愛知県豊橋市の「豊橋ふるさと大使」の松平健は、市内を走る市電の「おもてなしアナウンス」などユニークな活動をしてきたが、今回のコロナ禍でピンチの地元店舗を応援するため、他の大使とともに徳治商品券「豊橋エールチケット」購入者に抽選で当たるサイン入りTシャツ(紋付き袴柄ってとこがさすが)などを提供している。

 そんな中、独自に地域とつながっているのが、のんである。先日放送されたNHK『明日へつなげよう「あの日、何をしていましたか?」』は、東日本大震災から、あと半年という段階で、視聴者から震災のあの日、あの時、何をしていたかを募集。500以上の投稿の中から、投稿者本人の話を聞いたり、朗読やイラストで体験を紹介した。

 のんは、その朗読者として登場した。幼児を連れた大柄な自分を守ろうと覆いかぶさってくれた小柄な店の人、停電した夜に見た満天の星に亡くなった人を思った人、投稿は胸を打つ。朝ドラで初めて震災を扱った2013年の朝ドラ『あまちゃん』以後もJA全農いわてや岩手銀行のCMに出演したり、東北を応援する気持ちで自身で作詞・作曲した『この街は』を発表するなど、東北とのんの縁は続く。

 興味深いのは、のんは東北以外の地方とも次々と縁ができていること。戦禍に巻き込まれる主人公すずの声を担当して高い評価を得た2016年の映画『この世界の片隅に』の舞台は広島。この8月にはNHK『#あちこちのすずさん~教えてください あなたの戦争~』でも語りを担当した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン