ビジネス

コロナ時代の人気店 行列の「待ち時間」をどう推定すべきか

ソーシャルディスタンスを保つコロナ時代は行列も自然と長くなる

ソーシャルディスタンスを保つコロナ時代は行列も自然と長くなる

 新型コロナ再拡大の影響で、今夏はお盆の混雑も見られなかったが、東京都が警戒レベルを引き下げ、Go Toトラベルの対象に加わる見込みとなったため、再び人の移動が活発になる。そこで、気になるのが飲食店の混雑ぶりや、街のあちこちにできる行列だ。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が、ウィズコロナ時代の混雑と行列について考察する。

 * * *
 今年はコロナの影響で、ゴールデンウィークやお盆の混雑が見られなかったが、9月に入って感染拡大が少し落ち着いてきた。そこで政府は10月1日から東京をGo Toトラベルの対象に追加する準備を進めつつ、9月下旬にかけての感染状況を踏まえて最終判断する方針を示している。また、Go Toトラベルの地域共通クーポンの配布をはじめ、Go Toイート、Go Toイベント、Go To商店街といった消費喚起のキャンペーンも続々と予定されている。

 そうなると気になるのが、飲食店などの混雑や様々なイベントで発生する行列だ。ここでは「再び以前のような混雑は起こるのか?」「長蛇の列に並んだ時には、待ち時間をどう見積もったらよいか?」について、少し考えてみたい。

飲食店の混雑率は6割程度に落ち着く?

 まず、飲食店の混雑率から考えてみよう。7月に感染が再拡大していたころ、メディアでしきりに取り上げられたのが、“夜の街”関連の感染だった。接待を伴う飲食店での感染が拡大して、その防止策が求められた。各店舗で衛生・消毒や「3密対策」が進められたこともあって、東京都では9月6日に夜の街関連の新規感染者がゼロとなった。約3か月ぶりのことだ。

 飲食店はどうしても、ある程度の人混みが避けられないが、混雑率はどのように決まっていくのか──。この問題に関して、ゲーム理論で「エルファロル・バー問題」と呼ばれる研究がある。

 エルファロルというのは、アメリカのニューメキシコ州サンタ・フェにある人気のバーの名前だ。小さなバーのため、座席数の6割までの入りであれば、客はみな心地よく感じるが、それ以上の混み具合になると、みな不快感を持ってしまう。

関連記事

トピックス

佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト