靖国神社の宮司が倒れた──そんな情報が神社界を駆け巡ったのは9月初旬のことだった。
「宮司の山口建史氏(72)が、8月31日に自宅で転倒して頸髄を損傷したとの情報です。山口氏は緊急搬送されたが、手足にしびれが残っていると聞きました」(ある神主)
靖国神社社務所に尋ねると、山口氏の負傷の事実を認め、「宮司は現在、入院、加療中です。社務復帰に向けた静養をしております」と回答した。靖国神社の宮司は2代続けて定年を前に退任しており、「山口氏も続いてしまわないか」と心配されているという。
山口氏の前任・小堀邦夫氏は、天皇(現・上皇)への“不敬発言”により2018年10月に辞任。その前任の徳川康久氏も、定年前の2018年2月に退任に追い込まれた。
「山口氏はそんな靖国神社を立て直そうと熱心に職務に打ち込み、参拝者からは『誠実な宮司さんだ』と評判がよかった。しかし、10月に行なわれる靖国の重要行事・秋季例大祭までに、山口氏の体調が十分に回復しない可能性もある。もし不在のまま例大祭が実施されれば、山口氏の進退に関わる」(前出の神主)