国内

秋葉原の「キャッチ」が自粛後に過激化 近隣から苦情発生

新型コロナ感染拡大に伴い緊急事態宣言が発令された直後の秋葉原(時事通信フォト)

新型コロナ感染拡大に伴い緊急事態宣言が発令された直後の秋葉原(時事通信フォト)

 繁華街などでよく見られる客引き行為をする人たち、いわゆる「キャッチ」は、今では多くの街で迷惑防止条例のもと禁止行為とされている。キャッチはたいていの繁華街では圧倒的に男性が担っているが、秋葉原ではメイド姿のキャッチが路上のそこかしこに立っていることでも知られていた。ライターの宮添優氏が、新型コロナウイルスによる自粛を経て、秋葉原のキャッチに起きた変化についてレポートする。

 * * *
「コロナの影響か、一時期はいなかったんだけどね。また戻ってきたんだよ…。鬱陶しいったらありゃしないし、あんな年頃のお子さんたちがねえ。親御さんはご存知なのかしら」

 東京・秋葉原の中央通りから一本入った路地に佇み、ため息混じりに話すのは、近くで飲食店を営む本城徹さん(仮名・50代)だ。視線の先には、電気店や飲食店といった営業中店舗の電飾が輝いているが、新型コロナウイルスの影響で街には完全に人は戻らず閑散としている。だから目立つ、のかもしれないが、数メートルおきにメイド服や高校生風の制服をまとった女性が立っている。

「全員、ガールズバーやリフレの従業員で、客引きとして街頭に立っているのです」

 彼女たちがいわゆる「キャッチ(客引き)」であると指摘するのは、大手紙の警視庁担当記者。新宿・歌舞伎町や台東区上野の繁華街同様に、秋葉原エリアを擁する千代田区の条例でもキャッチは禁止されているはずだが、取締りに当たる管轄警察署などの指導や警告に従わず、彼女たちの行為は日々エスカレートしてきたという。

「本当は声かけも法に触れるのですが、客の手を引っ張る、体を触る。中には胸や下半身を見せるなどして勧誘する場合もありました」(警視庁担当記者)

 特に秋葉原で目立つのは「リフレ」と称して運営している営業店である。リフレは足つぼマッサージの一種であるリフレクソロジーの略で、他にも肩もみ専門、耳かきなどの身体接触のあるサービスを、メイドなどのコスプレをした女性が提供するのが秋葉原の定番だ。もちろん、きちんとした資格取得者によるサービスを男女ともに提供する、施術者がコスプレしているだけ、という店舗もある。しかし逆に一部店舗では、法に触れる性的サービスを提供したり、身分を詐称した女子中高生が働いていたことも発覚。そうした店は摘発もされた。前出の本城さんがいう。

「コロナで、彼女たちがいなくなって本当にホッとしていたんだ。店にくる人たちも、キャッチが多すぎるし、怖くて店に入れないといっていた。ところが8月の終わりころからまたいるんだ。しかも、私が通勤のために通っても声をかけてくる。以前は近所の店のおじさん、と理解してくれていたけど、新しい子が入ったのか、なりふり構わずやっているのか……」(本城さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン