先月28日、岸部四郎さんが71歳で亡くなった。超人気バンド「ザ・タイガース」で日本中を沸かせ、ドラマ『西遊記』(日本テレビ系)では沙悟浄役を好演。ワイドショー『ルックルックこんにちは』(日本テレビ系)では司会者としても活躍した岸部さんについて、コラムニストの山田美保子氏が語る。
岸部さんの俳優としての才能を高く評価していた西田敏行さん
岸部四郎さんが急性心不全のため「8月28日に、入院先の千葉県内の病院で亡くなっていた」という報道が出回ったのは9月15日のことでした。その1週間前、ザ・ゴールデン・カップスのマモル・マヌーさん(享年71)が急逝され、元同僚で、後にゴダイゴでも大活躍されるミッキー吉野サン(68才)がコメントを出されていて。
グループサウンズ→ゴダイゴ『Monkey Magic』『ガンダーラ』→『西遊記』(日本テレビ系)と思いを巡らし、同作で沙悟浄を好演された岸部四郎さんはどうなさっているだろうと考えていたところだったので、「亡くなっていた」という報せに涙が止まらなくなりました。
芸能界でいち早くコメントを寄せていらしたのは『西遊記』の猪八戒役、西田敏行サン(72才)。
「人生の絶頂とどん底を経験したシローちゃん! 現世の旅を終えてパライソ(天国)に旅立ったんだね。シローちゃんの沙悟浄、最高だったよ。数多の役者いるけど、あんなチャーミングな沙悟浄を演じられる役者はシローちゃんだけです! あん時の幸せそうなシローちゃんの顔しか思い浮かばないよ。淋しいよ。合掌」
なんて温かく、俳優としての岸部さんの才能を改めて世に知らしめる内容でしょうか。このコメントを『バイキング』(フジテレビ系)で紹介した際、MCの坂上忍サン(53才)も、この『西遊記』の座組を「最強」と言い、「これ以上のものは出てこないんじゃないか」とおっしゃっていました。『女性セブン』の読者の皆さんに説明は不要でしょうが、孫悟空が堺正章サン(74才)、三蔵法師が夏目雅子さん(享年27)でした。
その堺サンも西田サンと同日、コメントを寄せ、「同じグループサウンド出身の四郎ちゃんにお会いできないかと思うと残念の極みです」と。
また、たくさんの想い出がよみがえりました。あの「ジュリー」こと沢田研二サン(72才)をボーカルに、「ピー」こと瞳みのるサン(74才)、「タロー」こと森本太郎サン(73才)、「サリー」こと岸部一徳サン(73才・当時は岸部おさみ)、そして「トッポ」こと加橋かつみサン(72才)がオリジナルメンバーだったザ・タイガース。1960年代後半に大ブームだった「グループサウンズ」人気の筆頭が同グループでした。