米が収穫の季節を迎えると、酒造りも始まる。米どころとして知られる東北は、酒どころでもあるのだ。そこで、米も酒も名物となっている山形県の地元で愛される日本酒を、山形テレビの木村カレンアナウンサー(26)が紹介する。
山形県高畠町で酒蔵を構えて300年以上の歴史を持ち、江戸末期には米沢藩上杉家の御用酒蔵を務めた蔵元。建物の裏手には酒米がたわわに実った稲田が広がり、10月から仕込みが始まる。12代目当主の梅津陽一郎社長は、地元の米にこだわった酒造りをしていると話す。
「地域の農家が汗を流して作った米で醸してこそ、いい地酒が生まれる。米鶴の酒がより多くの人に愛されれば、地元産業も活性化できると考えています」
契約農家と手掛ける酒米は、米鶴が開発した品種「亀粋」など6種類。伝統的な酒造りの手法も守りながら、日本酒ファンの裾野を広げようと新たな挑戦も続ける。木村カレンアナが試飲したのは、赤色酵母で仕込んだピンク色の純米酒だ。
「イチゴのような香りがして、甘くて美味しい。ロゼワインのような色合いで、お祝いの席にもぴったり。普段は日本酒を飲まない人にもおすすめしたいです」
【米鶴 ピンクのかっぱ純米酒(1.8リットル)2970円】(米鶴酒造 山形県東置賜郡高畠町二井宿1076)
赤色酵母で仕込んだ純米酒。日本酒度マイナス39と超甘口だが酸味は強めで、すっきりとした味わい。
【プロフィール】きむら・かれん/1994年生まれ、神奈川県出身。上智大学卒業。2018年、山形テレビ入社。担当番組は『スーパーJチャンネル YTSゴジダス』。
■撮影/太田真三
※週刊ポスト2020年10月9日号