大学3年生で画家デビューを果たして以来、15年。“完売画家”と呼ばれ、コメンテーターを務めた『グッとラック!』(TBS系)では、司会の立川志らくや共演者の厚切りジェイソンなどと意見を戦わせてきた中島健太さん(35才)。絵画の才能を持っているだけでなく、言葉も巧みだ。
そんな中島さんだが、意外なことに学生時代はスポーツマンだったという。
「体育会系だったんです。中学時代は、バスケットボール部。高校ではアメリカンフットボールのラインバッカーというディフェンスの要で、花形のクオーターバックを潰しに行くポジションです。車を運転すると性格が変わる人がいるように、防具をつけると人が変わるんです」(中島さん・以下同)
と、ニヤリと笑う茶目っけもある。リーダーシップもあるのだろう。バスケット部でもアメフト部でもキャプテンを務めた。
「でも、6年間キャプテンをやってみて、チームスポーツに向いてないとわかったんです。チームスポーツは、士気が上がったときのエネルギーはものすごい。でも、リーダーはそのモチベーションを引っ張っていかなければならない。できているときはいいけれど、うまくいかないと自分のパフォーマンスが落ちていく。それに振り回される。結局、自分ひとりで何かをやる方がパフォーマンスを発揮できると気づいたんです」
画家になったのは、チームプレーをはじめ、いろんなことが不得意な人間だったからだという。唯一、絵を描くことだけは上手にできたからとも。
「画家というと、芸術的感性と才能がある人、というイメージですが、ぼくの場合は、絵が好きでずっと描いていたら画家になっただけ。高校生のときから、まともな一般的な社会人として生きていけないという自覚はありました。朝寝坊もするし、時間にルーズだし、人間関係も得意じゃないし、自我も強い。高校時代はコンビニとかファミレスとかのバイトなどもしましたが、ロクに続かなかった。
もし会社員になっていたら、嫌な上司がいるとか言って、すぐに辞めてしまっただろうと思います。人前に出るときにベストやスーツを着て、ちゃんとした人間になろうとするのは、自分はすごく未完成で不完全な人間だと思っているからです」