菅政権は新型コロナウイルスの影響で延期していた秋篠宮の「立皇嗣の礼」を11月中旬に実施する日程調整を始めた。それが終われば新天皇即位の関連式典は一段落し、首相は解散のフリーハンドを得る。
安倍政権末期には国民の間に「一票の行使」を望む声が強まっていたが、「いま、選挙があっても、あの野党じゃ」とすっかり関心を失っている。そのくらい野党のダメっぷりは際立っている。
野党は9月の自民党の首相交代をチャンスとみて立憲民主と国民民主が合流に動き、一応、民主党以来となる衆参150人という大勢力の新党が出現した。だが、合併交渉にあたった国民民主の玉木雄一郎・代表の一派が“オレ、一抜けた”と参加を拒否して逃げ出し、分裂グセは改まっていないことを露呈した。
新党の党名は「立憲民主党」。新代表には枝野幸男氏が選ばれると、何も変わってないじゃないかと支持率は7%と合流前(11%)より大きく下がった。
役員人事も旧民主党時代から同じ顔触ればかり。それもそのはずで、「党内には7つの派閥があって人事ではポスト争い。どうせ選挙互助会。総選挙に負けたらすぐバラバラになるのに」(所属議員)という声が中から聞こえてくる始末だ。
当の枝野代表は、「いよいよプレーボール。ここから本当の戦いがはじまる」と総選挙をにらんで候補者選びを急いでいるが、野球に例えるなら優勝候補の常勝球団・自民党に対し、二軍や戦力外通告された選手を寄せ集めた新球団が勝負を挑むようなものだろう。
しかも、指揮官はそのまま、試合(選挙)に勝つ気なし。だからアンチ自民党でさえも全く期待しない。