1990年代後半に誕生したプロゲーマー。ここ数年でその数は急増したものの、まだまだ歴史の浅い職業だ。「ゲームをやって暮らすって、一体どういうこと?」と思う人は多いだろう。プロゲーマーたちは一体どのような生活を営んでいるのだろうか。
そもそも、プロゲーマーにはプレイヤーとしての活動だけで生活する「専業」プロゲーマーと、会社員など別の仕事をする傍らで活動している「兼業」が存在する。その割合は兼業の方がかなり高く、専業で活動できているプロゲーマーは一握りなのが実情だ。専業で活動している一例として、ウェルプレイド所属のプロゲーマーとして活動している私、すいのこのスケジュールを大まかに紹介したい。
練習としてゲームに取り組む時間は、平均すると1日5~8時間程度。内訳としてはトレーニング用のゲームモードなどを用いた操作練習の時間、自分や他のプレイヤーの対戦動画を見たり動きを振り返ったりして考える時間、そして実戦形式で知人のトッププレイヤーたちと練習試合を行う時間に分けられる。
対戦会が無い日はトレーニングや対戦動画の振り返りに時間を使ったり、土日や休日には大会が行われたりするなど日によってプレイ時間には差がある。
それ以外の時間をこうした執筆活動や、YouTubeでの配信・動画投稿活動、イベント出演などに使っている。これらで得た報酬を所属先であるウェルプレイドと分配する形で収入を得ている。
「チームでFPS」はどんな生活?
私が取り組んでいる『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』は主に一対一で戦うゲームなので、個人の範疇で活動する形になるが、チーム単位でプレイするゲームも存在する。
チームでの活動スケジュールとは一体どのようなものなのか。FPSタイトル『コールオブデューティ(Call of Duty)』シリーズにおいて国内外の大会で活躍するプロeスポーツチーム「リバレントヴァーテックス(Libalent Vertex)」でデータ集計・分析活動を担当しているアナリストのJapanese小池氏に話を聞いた。
「私たちのチームは選手5名に加えて、監督兼控え選手のような立場の私を含む計6名で活動しています。メンバーの住んでいる地域はバラバラで、関東には自分含め2人しかおらず、他のメンバーは関西など様々な地域に住んでいます」(小池氏)