11月3日16時半、「アラフェス 2020 at 国立競技場」のPART1が配信された。ステージに立ち上がった数十本の水柱のなかからメンバーが登場した。いつものようなファンの歓声はない。しかし、5人はまるで会場にファンがいるかのように客席に向かって歌い、踊る──。30代女性ファンが興奮気味に話す。
「昼から始まった『生配信だョ嵐会』では、5人がケーキでデビュー日をお祝いしたり、カレーを作ったり、すごろくをしたりと素顔が見られて楽しかった。でも、なによりもライブが最高でした!」
19時半から配信されたPART2では「アラフェス」恒例の演出がふんだんに見られた。高さ40mのウォーターキャノン、約5万個の風船、そしてクライマックスでは夜空を明るく彩る約2500発の花火──。二宮和也(37才)が「世界一のショーを見せてやる!」とMCで話したように、その日のライブはこれまでの集大成が詰め込まれていた。
そのライブは、長い、長い時間をかけた入念な準備があって実現したものだった。もともと、東京五輪を控えた5月15、16日に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大によってやむなく延期に。国立競技場は2008年から6年連続で嵐がコンサートを行い、ファンにとっては聖地のような場所。その「こけら落としライブ」を楽しみにしていたファンのため、メンバーの5人はその地に立つことに最後までこだわったという。
「年内で活動を休止するメンバーにとって、そのライブはファンにお礼を直接伝える貴重な場の1つでした。そのため、どんな形でも実現したかったのでしょう。実は、7月の時点で、10月23~25日に国立競技場で“ライブ”を行うことは決まっていたんです。ただ、観客を入れられるかどうかは、ギリギリまで悩んでいました」(音楽業界関係者)
あくまで観客を入れるという前提で、8月には打ち合わせがスタートしたという。